Armored Core VI - Fires Of Rubicon #07 - 独立傭兵、再び心を痛める

壁、そしてジャガーノート、ついに陥落!

 

厳密に言うとビビりながら垂直プラズマミサイルを撃っていたら何か勝ってた。ラスティのように機動力を活かして回り込むみたいなカッコイイ動きはまったく出来なかったものの、正面からの攻撃に強いジャガーノートには真上から降り注ぐような軌道を描くミサイルは効果てき面だったようで、改めてアセンブルの重要性を感じる621であった。

 

「ともに戦った縁だ、ひとつ伝えておこう。『壁越え』でアーキバスは、君を捨て駒にするつもりだった」

「独立傭兵には露払いだけさせ、私たちヴェスパー部隊で制圧する計画だったのさ」

 

壁越えを果たしたあと、ラスティからの通信で明かされる衝撃の事実。地味に君にも捨て駒にされたような気もするが…まぁ置いておくとして。

 

「上の連中も、君の名を覚える気になるだろう」

「この私と同じようにね」

 

621が生存していたことは計画外らしく、あのV.II スネイルという男の油断ならなさが明らかになる。スネイルは壁越えのブリーフィング時、ラスティに対しても「あれも調子に乗っているようですし」と言及するなど、おそらく自身の計画に対する異分子に何某かの警戒をしているであろうことが伺える。ギスギスしてんなアーキバス。

それにしても壁越えに際して戦力を喪失したベイラムと、目的を果たし壁の攻略に成功するアーキバス。このままアーキバスが有利になるような戦い方をしていて今後のことは大丈夫なんだろうか、という不安もよぎる。

 

そんな621の次なるミッションはベイラム・インダストリーからの依頼。つい先ほど攻略した壁越えの際の、V.IVの戦闘ログ回収が目的とのこと。ここでヴェスパーがアーキバスの強化人間(AC乗りに最適化するため色々と改造された人間)部隊であることが明らかとなったが、調査対象はかのラスティ。

対象の戦闘ログを集める際には隠密裏に実施しなければならないらしく、ベイラムがアーキバスに対して大々的な圧力をかけづらいであろう裏事情も見えてくる。ひょっとすると両社の戦力差はあまり拮抗していないのかもしれない。

 

「そろそろルビコンにも慣れてきただろう、たまには撃ち合う以外の仕事もしておけ」

 

そう語るウォルター。ルビコン解放戦線が撤退した壁にはアーキバスのMT部隊が駐屯しており、それらと多少撃ち合いながら戦闘ログを回収していく621。これ、ジャガーノートの残骸じゃない?量産されてたのか。

 

今回は珍しくもベイラムからアーキバスの戦力調査ということで、621もどこか心穏やかな感じでミッションに挑む。何せ今回のターゲットは久々にルビコン解放戦線ではないのだ。ウォルターと621の計画はルビコンに眠るコーラルを手にすることであるとはいえ、別にルビコンに住んでいる人々に悪意がある訳ではないので、可能な限りしなくてもよい戦闘は避けたいと思うのが(強化人間で感情がないとはいえ)人情というもの。

 

ルビコン解放戦線のMTなどの残骸からラスティとの交戦記録を調べていくと、ルビコン解放戦線側からするとかなり一方的だったようで、「ヴェスパー上位に敵うわけがない」と絶望されたようなものや、きちんと機影をログに残しつつ撃破されたものなどがいくつも見つかった。何なら撃破されたジャガーノートの残骸からも交戦記録が残っており、これだけ戦闘を重ねていながら(ジャガーノート1機に絶望的に苦戦する)621と共闘しつつ増援の対処に向かったりするなど、ラスティの強さがただただ伝わってくる。相手にしたくねェー。

一方でルビコン解放戦線側の内部事情のような情報もいくつかログとして残っており、それらの情報を獲得することができた。

 

・コーラルは昔ほど採れなくなっており、あっても企業に奪われている

・井戸と呼ばれる場所で採取できるようだが、枯れかけている

・コーラルがなければミールワームが育たず、子供たちが飢えている

・ツィイーと呼ばれる、みんなの妹分的な存在がいる

 

何だかルビコン解放戦線も生きるのに必死な様子が伝わってくる一方で、ルビコンに生きる人々はコーラルへの依存が非常に強い状態であることが伺える。木なんかは生えてるのを見るが、作物とかは育たないんだろうか?ジャガーノートの残骸からは「俺は見たんだ…!帥叔のファイルを俺は…なぜこんなことを…!」というよく分からない記録が残っていたりしたのも見た。帥叔って誰や。何て読めばいいんだ。

 

ラスティの機影をはっきりと撮影したものがかなり価値の高い情報であったらしく、順当に情報を集めることができた。アーキバスの戦力が戻ってくる前にさっさと帰ろうと思ったそのとき…!

 

「そこのAC!私たちの同志じゃないね…!」

「お前か…、お前がみんなをやったのか!?」

 

と突如ACに急襲される621。相手はリトル・ツィイー。先ほど撃破されたMTから「みんなの妹分だしな、あの子は戦場に出るべきじゃない」というログが見つかっている、ルビコン解放戦線のマスコット的な存在の女性AC乗りのようだ。えぇ、戦いたくねェー。

 

あまり相手にしたくないながらも「この惑星から出ていけ!」と、しつこく喰らい下がってくるため仕方なくツィイーをけん制する621。

ただ、乗り手か機体がアレなのか大型のMT程の脅威でもなく、ツィイーの何かと大振りな攻撃はほとんど621にヒットすることなく戦闘は一方的な展開となり、そして…

 

「ごめんよ…アーシル…、約束…、守れなかった…」

 

と、リトル・ツィイー、儚くも散る。

一般に動物は自分が不利か、命に危険があるときは逃走して体勢を整え再起のチャンスを伺うとか。以前のベイラム傘下企業、大豊のテスターACのパイロットもそうだったが、少なくとも爆散するまで戦わずに逃げるか脱出してほしかったなぁ、と…結局今回もルビコン解放戦線に痛手を与えてしまったことに心を痛めた621なのであった。